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minoh OT blog

ビジョントレーニングってなんだろう?

こんにちは~。作業療法士の岩本です!

前回までのOTブログは4回にわたってお箸のことについてお話ししました。

お箸や道具の種類、段階・移行時期、遊びを通しての練習方法などできるだけおうちでできることをお伝えしました。まだ見ていない方はOTブログをはじめから見てみてくださいね~

今回から目で『見るチカラ(視覚機能)』と『ビジョントレーニング』についてお話していこうと思います!

最初なので目で『見るチカラ(視覚機能)』と『ビジョントレーニング』とは?など少し難しい話になりますが、楽しんで読んでもらえるようにしていきますので最後までお付き合いください。

突然ですが、周りに読んだり書いたり、運動することがニガテな子どもや大人はいませんか?

視力?遺伝?何が原因?って思いますよね・・・。

文明の発展やコロナの影響によって近年は屋内で小さいゲーム機を使って遊ぶことが増えて体を大きく動かしたり積み木や泥んこ遊びなどいろんなものに触れたりする機会が少なくなってきたこともあって『見るチカラ』が発達しにくくなっているようです。

この『見るチカラ』が発達していないとどうなるでしょうか?

未就学児までは近くに大人が常にいるのであまり問題はないように思いますが、小学校に入ると、身の回りの事はほとんど自分でこなしていかなければいけません。そういったときに集中することがニガテで授業中キョロキョロしてしまったり、ノートの枠をとらえることがニガテではみ出したり字が読めないほど汚かったり、本を読むのがニガテで同じ行を何度も読んでしまったりします。

やっかいなことに、本人も周りの大人も『見るチカラ』の未発達に気が付きにくいんです。

周りの大人は読み書きや運動に問題があっても「勉強がニガテな子」「運動がニガテな子」「不器用な子」「経験不足」と誤解して関わることがあります。これでは、勉強嫌いになってしまいます。

私たちはその『見るチカラ』の未発達にいちはやく気づき、対応していきたいと思って行動しています。

子どもたちの年齢によって見る(評価)ところは違いますが、座って話が聞けるかな?作業している手先や道具の先を見ることができるかな?真似(模倣)ができるかな?などポイントを押さえて評価してその子に合ったビジョントレーニングを考案して実行しています!

ではでは、『ビジョントレーニングとは?』なんぞや?といところですが。。。

人は目を鍛えることによって、脳を活性化させて視空間認知能力や集中力・判断力・情報処理能力など、様々な能力を高めることができます。

私たち人間は、外からの情報の8割は目から取り入れているといわれています。目で映像をとらえ、見たものを認識して、見たものに合わせて体を動かしています。その一連の動きを視覚機能といいます。この視覚機能をアップさせる活動をビジョントレーニングと言います。

実際に体験してみましょう!

目を閉じて身の回りの物を触ってみてください。目で見ると目の前にあるものが何かすぐにわかりますが、視覚を閉ざされると触ってみたり、音を聞いてみたり、匂いなど視覚以外の感覚を使って探るので何かわかるまで少し時間がかかりますよね?この差こそが人間が視覚優位であることを物語っていますね~!

ここからは想像してください!

ボールが飛んできた時、私たちはボールを見て、大きさや速度、軌道、距離などを瞬時に頭の中で処理して、ボールに合わせて体を動かすことでキャッチすることができます。視覚機能が未発達の場合、飛んできたボールの大きさや速度、軌道、距離などを瞬時に処理できないため、上手くキャッチできなかったり、顔や体に当たってしまったりしてしまいます。

ここからは、おうちや公園などでできるビジョントレーニングをご紹介したいと思います~!

『おっとっと~!線渡りゲーム』

用意するものは、カラーテープのみ!好きな色でいいですが、床の色と見分けがつきやすい色にすると良いでしょう!ルールは簡単!床にまっすぐカラーテープを貼ってその上を歩きます。テープを見て足を動かすので目と足の協調運動ができますね!応用としては、後ろ歩きをしてみたり、テープをジグザグに貼ってみたりすると楽しいですね!

『ころころキャッチ』

用意するものは、机、紙コップ(似ているもので代用可)、コップに入る大きさの転がるもの(ピンポン玉、ミニカー、電池、スーパーボールなど)。ルールは簡単!大人が机の上にピンピン玉などを転がして子どもは落ちる前にコップでキャッチします。動くものを目で追ってそれに合わせて手で持っているコップを動かすことで目と手の協調運動ができますね!応用としては、転がす距離を長くしたり、転がすものを変えてみたりすると楽しく続けることができますね!

『線なぞり』

用意するものは、紙、ペン!ルールは簡単!大人が紙に直線や波線、渦巻、ギザギザ線を描いて子どもに指でなぞってもらいます!実はこれ、運筆を始める前に取り組むとスムーズに運筆へと移行できるんですよ!線を見て指先を動かすので目と手の協調運動ができますね!応用としては、線を鉛筆やクレヨンなどでなぞってみてください!

『じゃんけん体操』

用意するものはありません!ルールは簡単!大人が「グー」「チョキ」「パー」をランダムに出して子どもがあいこになるように真似をしていきます。大人の手を見て真似をするので目と手の協調運動ができますね!応用としては、スピードを速くしたり、両手で行って左右違うものを出したりすると難易度が上がります。また、大人が出したものに「勝つ」「負ける」というルールも面白いですね!

まだまだたくさんありますが今回はここまでにして、ぜひご自宅でチャレンジしてみて下さいね!

次回はビジョントレーニングの道具についてご紹介させていただきます。お楽しみに~(^^)/

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